キャンプカーマガジン Vol.118 RECOMMEND CAMPINGCAR「TOM200(セキソーボディ)」

TOM200(セキソーボディ)

 キャブコンには広い室内空間という魅力がある。その一方で、「大きくて運転しづらい」「走りが重い」といったイメージを持つ人も少なくない。そんな常識に挑戦したのがセキソーボディのTOM200だ。独自のハイドロバックパネルによる軽量・高剛性ボディと、純正空調を活かした快適性、そしてハイエース感覚で扱えるサイズ感を両立。目指したのは、広いだけではない「普通に走れるキャブコン」だった。長年愛され続ける理由を中山氏に聞いた。

空間とフットワークを両立したキャブコン


Point.1 純正空調を活かすベース車選び
Point.2 ハイドロバックパネルによる軽量・高剛性ボディ
Point.3 普通に走れるキャブコンという発想


TOM200(セキソーボディ)
ハイエース標準ボディと独自の製法であるハイドロバックパネルの組み合わせで「強い・軽い・広い」を実現化している。
TOM200(セキソーボディ)
リアには折り畳み式2段ベッドをレイアウト。
TOM200(セキソーボディ)
対座式のダイネット。セカンドシートを展開してサブマットを敷き詰めればベッドに。
TOM200(セキソーボディ)
ルーフにはスライド式のベッドを装備。
TOM200(セキソーボディ)
100V家庭用エアコン(オプション)はエントランス側に設置。
TOM200(セキソーボディ)
排水・清水タンクは各20L。65L冷蔵庫を標準装備。
TOM200(セキソーボディ)
使い勝手のいい伸縮式マルチルーム。
TOM200(セキソーボディ)
空力特性に優れたバンク部は、走行安全性に寄与。
TOM200(セキソーボディ)
サブバッテリーは105A×1(リチウムモデルは3kw)。


TOM200(セキソーボディ)

TOM200(トム2000)

撮影車両:9,319,000円(税込)〜

乗車定員

7名

就寝定員

就寝定員

6名

ナンバー分類

ナンバー分類

8ナンバー

レイアウト

TOM200(セキソーボディ)

Data

ベース車ハイエース 標準ボディ DX
車両サイズ L:4980×W:1920×H:2650㎜
エンジン2000ccガソリン、2800ccディーゼル
ミッション6AT
駆動方式2WD/4WD
ベッドサイズ1850×1300㎜(ダイネット)
1820×1300㎜(バンク)
1820×650/800㎜(リア2段)
標準装備デジタルメーター7.0インチマルチインフォメーションディスプレイ
盗難防止システム
ディスプレイオーディオ
伸縮式マルチルーム
上部キャビネット
インナーポンプなど

装備

サブバッテリー あり
サブバッテリー あり
走行充電あり
走行充電 あり
外部電源(オプション)
外部電源
(オプション)
インバーター(オプション)
インバーター
(オプション)
冷蔵庫あり
冷蔵庫 あり
電子レンジ(オプション)
電子レンジ
(オプション)
FF ヒーター(オプション)
FF ヒーター
(オプション)
エアコン/クーラー(オプション)
エアコン/クーラー(オプション)
バックアイカメラあり
バックアイカメラ あり
シンクあり
シンク あり
トイレ(無し)
トイレ(無し)
ベンチレーターあり
ベンチレーター あり

開発秘話

キャブコンの常識を変えたかった

 TOM200誕生の原点には、キャブコンが長年抱えてきた課題があった。それは空調である。
中山氏によれば、従来のキャブコンではリアクーラーやリアヒーターを純正状態で活かすことが難しかったという。社外品で対応する方法もあったが、故障や性能面で不安が残るケースも少なくなかった。
 「生活空間である以上、快適な空調は欠かせない」。そう考えた中山氏は、純正のリアクーラー・リアヒーターを活かせるベース車両を探し続けた。そしてたどり着いたのが現在のTOM200のベース車だった。エンジンをかけている間は純正空調の恩恵を受けられる。バッテリーへの負担も少ない。キャンピングカーとして長時間過ごすことを考えれば、大きなメリットだった。
 しかし当時、周囲からは別の声も聞こえてきた。「2000㏄ガソリンでは走らないのではないか」。キャブコン市場では、それが当たり前の認識だった。実際に中山氏も多くの人から同じことを言われたという。だが、中山氏には確信があった。「軽く作れば走り、止まれる」。それまで積み重ねてきた経験が、その答えを導いていた。もともとセキソーボディでは、トム23などの小型キャブコン開発を通じて、軽量化と空力性能の重要性を実感していた。重量を抑え、風の抵抗を減らせば、排気量だけでは測れない走行性能を引き出せる。
 そこでTOM200は、あえて大きなバンクベッドを捨てた。当時は「キャンピングカーらしくない」「バンクベッドが欲しい」という声も少なくなかった。それでも中山氏が譲らなかったのは、見た目よりも実用性だった。前面から受ける風の抵抗を減らし、誰でも安心して運転できる走行性能を実現する。その結果として生まれたのが、現在のTOM200のスタイルである。「普通に走り、しっかり止まれるキャブコン」、決して派手な言葉ではない。しかし、その一言にTOM200のすべてが詰まっている。

軽さは正義

 TOM200を語るうえで欠かせないのが、セキソーボディ独自のハイドロバックパネルだ。この技術は一朝一夕で完成したものではない。創業者である先代の時代から、数え切れない試行錯誤を繰り返しながら形にしてきたものだ。
 現在のハイドロバックパネルは、真空製法によって製造されたパネル内部にアルミフレームを組み込み、面全体で強度を確保する構造を採用している。見た目は軽快だが、必要な部分にはしっかりと骨格が入る。軽さと強度を高い次元で両立したボディなのだ。その発想のルーツは冷凍車などに使われるパネル構造にある。
 トラック業界で培われた技術をキャンピングカーへ応用することで、「強い・軽い・広い」を実現した。軽さは走りに直結する。加速や燃費だけではない。ブレーキ性能にも好影響をもたらす。横幅はハイエースワイドボディとほぼ同等。全高も可能な限り抑えられているため、運転席に座ると想像以上に扱いやすい。
 「キャブコンは大きくて怖い」、そんな先入観を変えてくれる1台だ。

長く愛される理由

 TOM200には、長年乗り続けるユーザーが多い。なかには、トムからトムへと乗り換えるオーナーも少なくないという。その理由の1つが絶妙なサイズ感だ。自宅周辺の道路事情や駐車環境を考えると、大型キャブコンは選択肢に入れづらい。しかし、TOM200なら運転しやすさを維持しながら、十分な居住空間を確保できる。
 さらにベース車であるハイエースの信頼性も大きい。長年にわたり国内で支持され続けてきた実績があり、メンテナンス面でも安心感がある。そして何より、セキソーボディには一貫生産体制という強みがある。FRP製作、パネル製造、縫製まで自社で行うため、万が一のトラブル時にも迅速な対応が可能だ。
 近年は「購入後のサポート」を重視してビルダーを選ぶユーザーも増えている。その点においても、セキソーボディは大きな安心材料を持っている。購入後も安心して乗り続けられること。それもまた、TOM200が支持される大きな理由だ

空間とフットワークの両立

 キャンピングカーには広さが求められる。しかし、広いだけでは快適な旅は実現できない。運転のしやすさ、走行性能、維持のしやすさ、そのすべてが揃って初めて、旅の自由度は広がる。
 TOM200は、そのバランスを追求し続けてきたモデルだ。家の駐車場までの道幅、日常の取り回し、旅先での快適性、さまざまな条件を高いレベルで両立している。
 中山氏は最後にこう語った。「我が社の中の傑作」。長年積み重ねてきた技術と経験。そして、ユーザー目線で考え続けてきた車両づくり。その集大成とも言える1台が、TOM200なのである。

有限会社 セキソーボディ 代表取締役 中山 透氏
有限会社 セキソーボディ 代表取締役 中山 透氏
有限会社 セキソーボディ 代表取締役 中山 透氏

傑作の1台

「空調や走行性能、サイズ感など、これまで積み重ねてきた経験を形にしたのがTOM200です。もちろん今後も進化は続きますが、現時点ではうちの中では傑作だと思っています」

問い合わせ先

セキソーボディ
☎ 0480-31-9908
ホームページ:http://www.sekisohbody.com




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