キャブコンには広い室内空間という魅力がある。その一方で、「大きくて運転しづらい」「走りが重い」といったイメージを持つ人も少なくない。そんな常識に挑戦したのがセキソーボディのTOM200だ。独自のハイドロバックパネルによる軽量・高剛性ボディと、純正空調を活かした快適性、そしてハイエース感覚で扱えるサイズ感を両立。目指したのは、広いだけではない「普通に走れるキャブコン」だった。長年愛され続ける理由を中山氏に聞いた。
空間とフットワークを両立したキャブコン

TOM200(トム2000)
撮影車両:9,319,000円(税込)〜

乗車定員
7名

就寝定員
6名

ナンバー分類
8ナンバー
Data
| ベース車 | ハイエース 標準ボディ DX |
| 車両サイズ | L:4980×W:1920×H:2650㎜ |
| エンジン | 2000ccガソリン、2800ccディーゼル |
| ミッション | 6AT |
| 駆動方式 | 2WD/4WD |
| ベッドサイズ | 1850×1300㎜(ダイネット) 1820×1300㎜(バンク) 1820×650/800㎜(リア2段) |
| 標準装備 | デジタルメーター7.0インチマルチインフォメーションディスプレイ 盗難防止システム ディスプレイオーディオ 伸縮式マルチルーム 上部キャビネット インナーポンプなど |
装備



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開発秘話
キャブコンの常識を変えたかった
TOM200誕生の原点には、キャブコンが長年抱えてきた課題があった。それは空調である。
中山氏によれば、従来のキャブコンではリアクーラーやリアヒーターを純正状態で活かすことが難しかったという。社外品で対応する方法もあったが、故障や性能面で不安が残るケースも少なくなかった。
「生活空間である以上、快適な空調は欠かせない」。そう考えた中山氏は、純正のリアクーラー・リアヒーターを活かせるベース車両を探し続けた。そしてたどり着いたのが現在のTOM200のベース車だった。エンジンをかけている間は純正空調の恩恵を受けられる。バッテリーへの負担も少ない。キャンピングカーとして長時間過ごすことを考えれば、大きなメリットだった。
しかし当時、周囲からは別の声も聞こえてきた。「2000㏄ガソリンでは走らないのではないか」。キャブコン市場では、それが当たり前の認識だった。実際に中山氏も多くの人から同じことを言われたという。だが、中山氏には確信があった。「軽く作れば走り、止まれる」。それまで積み重ねてきた経験が、その答えを導いていた。もともとセキソーボディでは、トム23などの小型キャブコン開発を通じて、軽量化と空力性能の重要性を実感していた。重量を抑え、風の抵抗を減らせば、排気量だけでは測れない走行性能を引き出せる。
そこでTOM200は、あえて大きなバンクベッドを捨てた。当時は「キャンピングカーらしくない」「バンクベッドが欲しい」という声も少なくなかった。それでも中山氏が譲らなかったのは、見た目よりも実用性だった。前面から受ける風の抵抗を減らし、誰でも安心して運転できる走行性能を実現する。その結果として生まれたのが、現在のTOM200のスタイルである。「普通に走り、しっかり止まれるキャブコン」、決して派手な言葉ではない。しかし、その一言にTOM200のすべてが詰まっている。
軽さは正義
TOM200を語るうえで欠かせないのが、セキソーボディ独自のハイドロバックパネルだ。この技術は一朝一夕で完成したものではない。創業者である先代の時代から、数え切れない試行錯誤を繰り返しながら形にしてきたものだ。
現在のハイドロバックパネルは、真空製法によって製造されたパネル内部にアルミフレームを組み込み、面全体で強度を確保する構造を採用している。見た目は軽快だが、必要な部分にはしっかりと骨格が入る。軽さと強度を高い次元で両立したボディなのだ。その発想のルーツは冷凍車などに使われるパネル構造にある。
トラック業界で培われた技術をキャンピングカーへ応用することで、「強い・軽い・広い」を実現した。軽さは走りに直結する。加速や燃費だけではない。ブレーキ性能にも好影響をもたらす。横幅はハイエースワイドボディとほぼ同等。全高も可能な限り抑えられているため、運転席に座ると想像以上に扱いやすい。
「キャブコンは大きくて怖い」、そんな先入観を変えてくれる1台だ。
長く愛される理由
TOM200には、長年乗り続けるユーザーが多い。なかには、トムからトムへと乗り換えるオーナーも少なくないという。その理由の1つが絶妙なサイズ感だ。自宅周辺の道路事情や駐車環境を考えると、大型キャブコンは選択肢に入れづらい。しかし、TOM200なら運転しやすさを維持しながら、十分な居住空間を確保できる。
さらにベース車であるハイエースの信頼性も大きい。長年にわたり国内で支持され続けてきた実績があり、メンテナンス面でも安心感がある。そして何より、セキソーボディには一貫生産体制という強みがある。FRP製作、パネル製造、縫製まで自社で行うため、万が一のトラブル時にも迅速な対応が可能だ。
近年は「購入後のサポート」を重視してビルダーを選ぶユーザーも増えている。その点においても、セキソーボディは大きな安心材料を持っている。購入後も安心して乗り続けられること。それもまた、TOM200が支持される大きな理由だ
空間とフットワークの両立
キャンピングカーには広さが求められる。しかし、広いだけでは快適な旅は実現できない。運転のしやすさ、走行性能、維持のしやすさ、そのすべてが揃って初めて、旅の自由度は広がる。
TOM200は、そのバランスを追求し続けてきたモデルだ。家の駐車場までの道幅、日常の取り回し、旅先での快適性、さまざまな条件を高いレベルで両立している。
中山氏は最後にこう語った。「我が社の中の傑作」。長年積み重ねてきた技術と経験。そして、ユーザー目線で考え続けてきた車両づくり。その集大成とも言える1台が、TOM200なのである。
セキソーボディ
☎ 0480-31-9908
ホームページ:http://www.sekisohbody.com
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