災害時でも安心 ペットのために備える最強ガイド

災害時でも安心 ペットのために備える最強ガイド

あなたは普段から、発災時を想定しているだろうか?
ペットと一緒に旅をする際、愛犬がストレスを感じないようにするためにはどんな対策が必要か、考えたことがあるだろうか?
普段からクルマに慣らし、ドッグランや公園で他の犬や飼い主さんと触れ合わせることが大切だ。
最近では、ペットと一緒に避難するためにキャンピングカーを購入する人も増えている。では、ペットと一緒に避難する際に必要な準備や心構えはなんだろう。一緒に考えてみよう。

目次

1.ペットと旅するリアルな需要状況

過去3年間で愛犬と旅行に行ったか

過去3年間で愛犬と旅行に行ったか

 大切な家族と一緒に旅行したい飼い主の気持ちは、ペット旅ユーザーであれば理解にたやすい。

過去3年間の愛犬との旅行の回数

過去3年間の愛犬との旅行の回数

 70%の人が愛犬と一緒に旅行した経験があることがわかる。そのうち34%以上が6回以上愛犬との旅をしており、需要の高さがうかがえる。

愛犬と旅行するときの移動手段

愛犬と旅行するときの移動手段

 愛犬と旅行する際の移動手段の、じつに80%以上がクルマという結果は、キャンピングカーユーザーであれば想像にたやすいかもしれない。

2.旅先でのトラブル

愛犬と旅行しない理由

  • クルマ酔いなど体調が心配  32%
  • 愛犬と泊まれる宿を知らない 24%
  • 愛犬と泊まれる宿が高額   22%
  • 無駄吠えで迷惑をかける心配 22%
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キャリーケースは安心できる部屋である。

実際のトラブル体験

〜宿での出来事〜

  • 部屋の扉を開けて、外に出てしまった
  • 宿の布団を破いてしまった
  • 宿泊客やスタッフに吠えてしまった
  • リードが外れて施設内で逃走してしまった
  • 宿の空間にペットが慣れなかった
  • 他の犬を噛んで、怪我させてしまった
  • 宿泊客を噛んでしまった
  • 無駄吠えが原因で、隣のペット部屋の宿泊客から苦情がきた

〜クルマでの出来事〜

  • 走行中のクルマの窓から落ちてしまった
  • ドアを開けた瞬間に逃げ出してしまった

3.ペットと一緒に、有事に備えよう

ペットと一緒に避難する際には、安全かつスムーズに避難するための準備が最重要である。
災害時にペットの安全と快適さを確保するために、ペット用の防災グッズを紹介する。

フードと水

 最低でもペットの食料は3日分用意しよう。ペットの食事に急な変化はストレスになるため、普段から食べ慣れているものを選ぶのがベターだ。夏場や湿度が高い季節はドライフードも傷みやすくなるので、人間の保存食同様、ローリングストックするのがおすすめ。新しいものをキャンピングカーに積んでおき、自宅で食べているフードが終わったら入れ替えるのもいいだろう。
 また、食事の際の食器は、普段から使っているものを用意しておきたいアイテムのひとつだ。人間と異なり「紙皿で食べる食事はアウトドアっぽい♪」なんてテンションがあがる生き物ではない。ストレスなく過ごすために、慣れた食器を準備しておくことは必須だ。

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ペットフードもローリングストックがおすすめ。

非常持ち出し袋・薬品と医療用品

 応急処置キット(消毒液、包帯、ガーゼ、ハサミ、ピンセットなどが入ったキット)はもちろんのこと、爪切りなど普段使っているアイテムは、「家用」と「車内用」のふたつを用意するとよいだろう。また、ペットが服用している常備薬がある場合、必ず車内用または普段使っているおでかけバッグに入れておこう。気持ち的な余裕を持つためにも、少し多めに用意しておくことをおすすめする。予防接種証明書やワクチン接種証明書も、車内に搭載しておいたり、おでかけバックに入れて日常的に持ち歩いたりできる環境が望ましい。

識別情報

 首輪とリードは必須アイテムだが、ペットの名前、飼い主の連絡先が書かれた名札付きの首輪とリードであることが望ましい。個人情報と騒がれる現代なので抵抗がある飼い主もいるかもしれないが、「連絡先が書かれているであろう飾りがついた首輪」は、かなり効果的なようだ。
 確かに、我々人間側も、飼われているであろう見た目のペットであれば、「逃げ出してしまったのか?」と想像する。しかし、万が一、仮に野犬に見えた場合は、近づきたいくない。さらに本格的になると、マイクロチップを装着しているペット達も徐々に増えてきている。この場合、情報を記載した書類を常に持ち歩く必要があるので、注意しよう。
 万が一、被災時にはぐれてしまった場合も想定して、写真をいろんな角度で撮っておくことも必要だ。ついつい可愛いペットのアップ画像を撮りがちだが、全体像や、飼い主と一緒に映っている写真(体のサイズ感が相手に伝わりやすい)、身体的特徴などがわかる動画など、数種類用意しておくと安全だ。

移動と避難

 ペットキャリーケースは、避難時や移動時にペットの安全と安心を確保するための、最重要アイテムだ。キャリーに入ることに、必ず慣れさせる必要がある。生き延びて無事に避難するために、必ずといっていいほど必要になるからだ。普段からキャリーケースを使うことで、慣れた場所・安心できる場所と覚えさせよう。毛布やタオル、おもちゃなどは、ペットが安心できるように、普段使っている物を常設しておこう。こちらも家用と車用、両方用意しておくことが望ましい。

トイレ用品

 トイレシートや猫砂も、最低でも3日分は用意しておくことが推奨されている。また、使用済みのトイレシートや猫砂を処理するための、臭わないタイプのゴミ袋も一緒に備えておこう。意外と活躍するのが、ペット用のおむつ。災害時には、外に行けないことも予想されるので、おむつに慣れておくことも必要だ。

その他のアイテム

 ブラシやコームは、グルーミングによるストレス軽減にも役立つ。防寒具や暑さ対策、雨具など、気候に応じた用意をする余裕がある人は備えておいて憂いなしだ。さらに、特別なケアが必要な老齢ペットや病気のペットが家族にいる場合、その子が必要な薬や特別食、医療情報をしっかり準備しておこう。
 このように、ペットとの旅や避難には万全の準備が必要になる。災害時にスムーズかつ安全に避難するために、必要なアイテムをしっかりと用意しよう。特にキャリーケースは、安全と安心を確保する大切なアイテムだ。ペットの安全と快適さを保ち、スムーズに避難できるように、事前に準備しておこう。

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ペット用品は、人間のトイレの際にも役立つ。

この記事は『キャンプカーマガジン Vol.106』より一部抜粋した内容です。
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