軽自動車をキャンピングカー化した車両のこと。ボディタイプではないが、種類も販売台数も多くなっている。
小さいイメージの軽自動車でも2荷室の長さは2mほどはある。だからこそ軽キャンパーはあなどれない実用性の持ち主なのだ。タイプも実用的な仕様から遊び心満点の仕様までさまざま。
手軽な車中泊キットから充実モデルまでワイド展開
日本独自の規格である軽自動車をキャンピングカーに仕立てたジャパンオリジナル。商用車をベースに架装したものが主流だが、自分で装着できる車中泊キットはワゴン対応が一般化しており、キャンピングカーとして利用できる。車種は意外に豊富だ。手持ちの軽ワゴン/バンにキット装着するというリーズナブルなモデルの一方で、電子レンジや冷蔵庫などを標準装備した豪華なモデルも今では珍しくなくなり、ユーザーのニーズに合わせた幅広いモデル選びが可能なのだ。就寝定員はボディサイズから大人2名が主流だが、ポップアップルーフなどで屋根部分を就寝スペースとしたモデルも軽キャンパーには多い。軽規格を超えるモデルも選べるが極端に大きいモデルはなく、運転しやすいというメリットは全車に共通する。
バンコンタイプ ポイント
1. ベース車両が安価な分だけリーズナブルな価格に収まる
2. 運転しやすいコンパクトさと十分な就寝スペースを両立する
3. ノーマル然とした姿はセカンドカーとして扱いやすい
普通の見た目で驚きの機能を詰め込める
主に商用バンをベースに、ボディはそのままに室内に手を加えてキャンピングカーに仕立てられる。
後席を倒した荷室の上にベッドボードを配置することが一般的で、ボードをどかせば後席が使えるメリットがある。
就寝用のベッドは平均的な男性が不満のないサイズに収まり、就寝時はベッド下の空間や家具内、運転席スペースなどに荷物を宇がごカス必要が出ることが多い。
本来の床面よりやや高い位置にベッドボードを置き、就寝スペースを作る。
ベース車やビルダーによって室内の仕上げはまちまち。だからこそ、自分なりに研修することが楽しくなる。
キャブコンタイプ ポイント
1. 外板から作りあげることで理想的な室内空間が実現できる
2. 大型化してもコンパクトになり幅広い層の人が運転しやすい
3. キャンピングカーらしい外観は小さなサイズでも存在感が高まる
ただ者でない見た目でも運転は楽チン
軽トラックをベースとし、運転席まわり以外のキャビン部分を新たに架装して居住性を高めたタイプ。
設計の自由度が高まる分だけビルダーの思想と技術が反映され、室内レイアウトや装備内容などにそれぞれの特徴が出やすい。
軽自動車のサイズを超えるモデルも多数存在するが、運転しやすいボディサイズに留まるため、初心者向きのキャンピングカーといえる。
クルマの中なの? と驚くインテリアに仕上がっちゃうのがキャブコンの魅力。
バンコンに比べると自由自在のレイアウトが可能だ。いろんな車種を見るだけで満足しないよう心掛けねば。
軽キャンの特徴的な装備
ポップアップルーフ
ポップアップルーフを持ち上げると、側面がテントの素材で囲われた空間が生まれる。就寝人数が増加するほか、分割式のベッドボードをまとめておけば天井が高くなり、日中の居住性が高まる。軽キャンパーの採用例が多い機能だ。
就寝時は外したベッドボードを戻す必要がある。
コンロ付きシンク
朝の洗顔などに利用。ペットボトルの水や宿泊先の水道水で顔や不意に手が汚れた際など、シンクはあると嬉しいもの。コンロ一体型はコンパクトさを追求したタイプ。
なくても何とかなるけど、あると便利な機能の最有力。
リチウムイオンバッテリー
電化製品の利用やスマホの充電などに利用するサブバッテリーは、キャンピングカーならではの機能。リチウムイオン式は軽量さと放電回数の寿命の長さが軽キャンパーに向いている。
鉛バッテリーより高価だが、長く使えるからトータルコストは控え目。
軽キャンはこんな人にオススメ
手軽だけどベテランにも面白いジャンル
キャンピングカーの中では価格的に手頃な位置づけにあり、もっとも初心者向きのタイプといえる。多人数で利用できるモデルがあるとはいえ、家族でのキャンプが絶対の目的よりは、ソロキャンプが趣味の人ほど活用範囲が広がる。大型のタイプに対しては絶対的な容量が制限される分、持ち込める荷物の制限が大きくなる。そのため機材の吟味やアイデアが楽しさに影響する。そういう意味では、ベテランキャンプパーほど便利に使える素材であり、試行錯誤を楽しめるタイプでもある。