今回はスノーボードのカービング、ラントリの世界で超有名なラマ先生のスクール受講。ラフタ・せんちゃんの友人と言うことで、無理言って時間を割いてもらった。筆者憧れのラマ先生は、やはりすごかった!
指折り数えた取材日 憧れの人に会える!
毎年初頭のアウトドア企画は雪山なので、過去のトラウマからぐっさんに「絶対雪山で歩く系はやだよ!もっと楽しいことやろうね!」と強く直訴。「まあ、良いですけど。歩くのも楽しいですよ」とぐっさん。き、危険すぎるから何とかせねば。
「あっ、そういえばラフタのせんちゃん覚えてます?」。長良川でしょう? もちろん覚えている。「彼の元同僚で、親友がスノーボードの個人レッスンやってるんですよ。かなり有名な人でそのスクールに入れてもらえそうなんですけどどうです?」。えっ? 誰のことだろう? 「平間さんって方です」。えっ! もしかしてラマさん?マジで? オレが憧れてる神的存在の人じゃないか! やるやる! 絶対それで行こう! 「おっ?いつにも増してノリノリですね。であれば段取りしますわ」。俺の仲間で他にもラマさんに憧れてる人がいるんだけど一緒に連れてっていいかな? 「良いですよ。じゃあまた連絡します」と今回の企画が決定した。
指折り数えていよいよ取材日前日、「ラマさんが、白馬岩岳から大雪で動けないらしいです。どうします?」とアクシデントが発生してぐっさんから電話が入った。本来なら『めいほうスキー場』での取材だった。そうなったらウチらが白馬岩岳に行くしかない。「んっ?なんだかいつもと違う熱量ですね。でも吹雪かもですよ」。いいや!大丈夫! きっと大丈夫だから! と全く根拠のない自信でぐっさんを説得させる。憧れの人に会えるチャンス逃すわけには行かない。なんせとにかく忙しい人だから延期はきっと成立しない。「了解しました。では白馬岩岳に変更しましょう」ということで、無事に決行。
当日は前日の吹雪が嘘のようにドピーカン。雪面は最高だの状態だ。ラマさんに合流すると、「あたし、あたし〜。ラマ先生って呼んでね〜。あっ、あたしビジネスオネェだから、ノンケよ〜」と、ユーチューブで見たままの人がそこに!真面目な打ち合わせの後に、急遽変更した目的地にも関わらず、移動してきた筆者の友人たちも超興奮。
スクールでちょっと意外だったのだが、ラマさんが教えてくれる内容。カタチにとらわれず、体の使い方をレクチャーするのだ。「人それぞれ、感じ方は違うのよ〜。カラダのどの部分をどう動かすのか?というのを知って、そのコントロール方法を自分で見つけなさい〜。動かし方の形をこう!って言うフォーム優先のやり方は、人によっては合わないのよ〜。こんな教え方知らないでしょ〜。これがあなたの知らない世界よ〜」。短い時間でのレクチャーだったが、全員ステップアップを感じた。超一流の先生ってやはり凄い!
異次元のテクニック 楽しませる天才だ!
「まず、楽しくないとダメ。カタチなんてどうでも良いから感覚を身につけなさい」この教え方はとても素晴らしいと思う。メーカー、R-LABOと言うショップ代表の顔を持つ平間和徳氏。YouTubeとインスタグラムでも活躍中だ。
BMXを雪上でやるイメージボードとBMXの融合なのだ
BMXのタイヤを2枚のスノーボードに変えた状態がスノースクートだ。デッキ部分のストラップの調整と、リーシュコードが必須アイテム。荷重移動を基本とし、ハンドルはバランスを取るために存在する。
上達するための基本動作をレクチャー!! スイングターン
効き足?関係ないわよ!どっちでもするの
まず最初に足首を動かしてエッジのかかる板の立て方を静止状態でしっかりとレクチャーしてもらう。それから後ろ足をずらしてフロントサイド、バックサイドの状態をターンではなく真っ直ぐ降りながら行う。これを、レギュラースタンス、グーフィースタンス問わず、どちらの足でもできるようにする。
あんたたちやったことないでしょ
ずらして降っていた後ろ足を、今度は持ち上げて横に出す。バスケットボールのピボットのような動きだ。上半身の捻りを利用して、この動作もターンではなくて真っ直ぐ降りながら行うのだ。当然、スタンスは関係無しにどちらの足でもできるようにするのだ。なぜか、筆者は効き足ではない方向になると金縛り状態になってしまう。
片側しかやったことないんじゃない?
最初に教わったスイングターンを連続して行うスピン。一定のリズムで回ろうとすると、エッジの切り返しが意外なほど難しい。さらに、フロントサイドスタートでスピンしようとすると、転倒者が続出。とにかく前後の重心移動とエッジコントロール、板の立て方など、様々なコントロールを可能か限り駆使して行う。みんなの様子を見ていると上手い子でも、左右差がかなりあるのが判明。足首の柔軟性が大切のようだ。
これできると目立つわよ〜!
固定されている足の外側の部分に重心を持っていって、雪面に板を押し付けるのと同時に、反対側を持ち上げる。この動作で板のしなりと重心移動を感じることに加えて、コントロールの範囲を体だけでなく、板を含めた範囲に拡大していくのだ。これを、左右どちらの足でも同じレベルできるようにすべくチャレンジ。やりやすいので平地で行ったのだが加減がわからず、転倒者が続出。とにかく難しい…。
物理の法則無視してません?
高速のカービングから、いきなりスイッチを披露するラマ先生。一切板をずらさずに切り込んだかと思うと、動きとしては坂を登る方向だったはずなのに、なぜか向きが変わってスイッチが成立しているのだ。その際に、降っている速度はキープしたままである。何でだろう? 物理の法則を無視しているような気がする。さっき、一瞬登ってなかったっけ?この板の立ち方やばすぎると思わない?
異次元のエッジコントロール
左記のスイッチから、さらにもう一回フェイキーからのカービングでターンを一発入れてからのレイバック。この瞬間、絶妙のエッジコントロールで、進行方向を横から縦に切り替え、雪煙を上げながら上体を反らした体勢で、筆者の前を降っていく。この板の角度と立ち具合で、なんで真っ直ぐ下れるの?この向きだと筆者に突っ込む角度では?コントロールの次元が意味わからない。
何気ない動作だがすでに神に見える!
最近、インスタグラムで話題になっているゼロドライブをリクエスト。決してフラットではない、山頂のビンディングをみんながつけている雪面で、「良いよ〜!」と軽く答えてくれて実演。とんでもない高速スピンをその場でクルクル。動き出した瞬間に、雪面抵抗を敏感に判断し、その瞬間にエッジコントロールで抵抗を減らしている。軸のキープ力も凄まじい。
飛ぶ雪までコントロール理解不能のスゴ技を披露
ラマ先生の代名詞とも言うべき、ビッテリーターン。ここでも驚いたのが、この深さのターンが連続で可能なのと、飛ぶ雪までもコントロールできる事実。「顔に雪が飛んじゃいましたね。もう一回いいですか?」と言うと、「じゃあ、今度は雪の飛ぶ方向変えるね」と返答。えっ、そんなことマジでできるの?と思っていたら、いとも簡単に有言実行してなぜか雪が外側に。この人本当にすごい。絶対に神様だ!