高原にある静かなキャンプ場。
広々としたキャンプサイトを独占して、遠くの山々を望みながら
早朝に現れるという雲海を待った。
ブナの森を貫く林道は尾根を縫うように続いていた
![【男の車中泊一人旅 OverNight Trip for Jimny】清涼な初秋の風に吹かれて雲海を眼下に望んでみる[ VOL.40 長野・栄村 ]](https://daichiland.jp/wp-content/uploads/2025/10/YK1R8380-1024x682.jpg)
いつもは目的地周辺の林道を堪能してから現地入りし、野営準備に取り掛かるのだが、ここでは少し違った。事前に聞いてはいたのだが、スキー場の山頂付近から西へと景色の良い林道が延びていると言う。
まだ時間には余裕があるので、野営の準備は後にして林道へと向かった。
スキー場のエリア内は、当たり前だが管理されているのできれいに砂利が敷かれていて走りやすい。バックミラーを見ると麓の田畑や遠くの山々が映っていて、高度の高い場所を走っているのを再確認する。
山頂付近のコーナーを曲がってスキー場から離れた途端、急に景色が一変した。辺りは濃い緑に覆われて道はぬかるみ、しっとりとした空気が漂っていた。
ブナが群生している場所もあり、こんなに美しい森をしばらくぶりに見た気がする。
きれいな森に気を良くしていると、道の左右からススキや笹の葉が張り出してきて前方が見えなくなってきた。枯れた茎や木の枝が車体に干渉する訳ではないので車へのダメージはないものの、道の様子が全く分からない。そのうちに水の流れで抉られた溝がJB74を上下左右に揺すぶる。茂る草木の隙間から辛うじて見える前方の道を確認しながらゆっくりと進んだ。もちろんトランスファーは四駆のローである。
扁平率の高いタイヤとリフトアップのおかげで、問題なく凸凹エリアをクリアして先へと進んだ。そしてまた深い森に吸い込まれて行く。
キャンプサイトに戻り、野営の準備をして早めの夕食を済ませた。翌朝現れるかもしれない雲海を見るために、朝4時には起きたほうが良さそうだ。
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生命力あふれる広葉樹の森
ブナを中心とした林道は、密度が高く豊かな森を抜けていた。人工物の欠けらもなく、清々しい空気とともに森の体内を進んでいる感覚が心地よい。水の流れによって削られた浅い溝が時折現れるが、基本は平坦で締まっていたので、走りやすかった。
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それを踏まえて早めに就寝しようと寝袋に入った途端に雨が降り始めた。ルーフを叩く音がうるさく感じるほど、結構な雨量である。それでも疲れからなのか、気になる雨音も遠く感じはじめ、眠りに落ちていった。
翌朝、車内に差し込む明るい光に起こされて外を見ると、白く濃い霧が立ち込めている。これでは雲海どころではないと諦めかけたところで、少しずつ雲が動いていき視界が開けてきた。
昨日はクリアに見えていた麓の集落や田畑は未だ雲の中だが、遠くの山々の稜線がはっきりと見える。そして雲の隙間から眩い光と天使の梯子が降り注ぎ、地上を照らしていた。
ポークステーキが絶品!
夕食にはスキレットでステーキを焼こうと、地元のスーパーを数軒回ったのだが牛肉が無い。肉屋も休みだったので『津南ポーク』のステーキを食したのだが、これが旨い。ジューシーで脂身も美味しかった。
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地元栄村の風土が生んだ
コアな無添加トマトジュース

年に一度、8月に収穫された手摘みのトマトだけで作られている、正真正銘の100%トマトジュース。食塩無添加と食塩入の2種類があり、まろやかな酸味が後を引く。