[実用ガイド]車内避難生活を快適に送ろう

[実用ガイド]車内避難生活を快適に送ろう

 ここでは、身体の不調を防ぐストレッチや健康管理のコツ、心のケアに役立つリフレッシュ方法をご紹介する。
 事前に用意する必要があるアイテムから、特別な準備が不要なリラックス法まで幅広く紹介し、安心して過ごせるための知識とアイデアを満載に詰め込む。
 もし、あなたが「キャンピングカーを防災も加味して購入した」というオーナーであるなら、ぜひ車内に常設しておいて、有事に備えて欲しい。

目次

車内で起こりやすい症状

エコノミークラス症候群(深部静脈血栓症)

原因

長時間同じ姿勢で座っていることで血流が悪くなり、血栓が形成される。

症状

足のむくみ、痛み、腫れ。重症の場合、血栓が肺に移動し、肺塞栓症を引き起こすこともある。

予防・対策

  • 定期的に車外に出てストレッチや軽い運動をおこなう。
  • 足を伸ばしたり、足首を回したりして血流を促す。
  • 十分な水分補給を心がける。

腰痛・背中の痛み

原因

長時間の車内での座り姿勢や、硬いシートでの睡眠。

症状

腰や背中の痛み、こり。

予防・対策

  • 定期的に体を動かし、ストレッチをおこなう。
  • シートにクッションを使用して、体への負担を軽減する。
  • 横になるスペースを確保し、可能な限り仮眠を取る。

肩こり・首の痛み

原因

同じ姿勢で長時間過ごすことや、車内での不自然な寝姿勢。

症状

肩や首のこり、痛み。

予防・対策

  • 首や肩を回すなど、定期的にストレッチをおこなう。
  • 休憩時には頭をしっかりと支えるクッションや枕を使用する。

脱水症状

原因

水分補給の不足や、高温多湿の環境での生活。

症状

口の渇き、めまい、頭痛、倦怠感。

予防・対策

  • 定期的に水分補給をおこなう。水やスポーツドリンクを携帯する。
  • 避難生活中も意識的に水分を摂取する。

熱中症

原因

夏場の車内は特に高温になるため、体温調節が難しくなる。

症状

頭痛、めまい、吐き気、発汗過多や逆に汗が出ない。

予防・対策

  • 車内の温度管理を徹底する。換気を行い、適宜冷却グッズを使用する。
  • 直射日光を避けるために日陰を選び、窓にシェードを設置する。

低体温症

原因

冬場の寒冷な環境での長時間の避難生活。

症状

震え、寒気、疲労、意識の低下。

予防・対策

  • 寒さ対策として毛布や防寒着を用意する。
  • 適宜暖房を使用し、体を温める。

感染症

原因

狭い空間での長時間の共同生活や、衛生状態の悪化。

症状

風邪やインフルエンザなどの感染症。

予防・対策

  • 定期的に手洗いや消毒をおこなう。
  • マスクを着用し、感染予防を徹底する。
  • 車内の換気を行い、空気の流れを確保する。

エコノミークラス症候群(深部静脈血栓症)

原因

長時間同じ姿勢で座っていることで血流が悪くなり、血栓が形成される。

症状

足のむくみ、痛み、腫れ。重症の場合、血栓が肺に移動し、肺塞栓症を引き起こすこともある。

予防・対策

  • 定期的に車外に出てストレッチや軽い運動をおこなう。
  • 足を伸ばしたり、足首を回したりして血流を促す。
  • 十分な水分補給を心がける。

車内避難経験者に聞いた!車内に常設をすすめたいアイテム

1.漫画や雑誌

 子供が好きな漫画や雑誌は、避難生活後の車内マストアイテム。避難経験をする前は、「ソーラーパネルも搭載しているし、車内での電力には困らない」と思っていた。特に子供のゲーム機は、ストレス発散のためにも優先的に充電するつもりだった。が、そのときになれば、わかる。まず、食べるために必要な「レンジを回す」、食べ物を確保できる「場所探しのためのスマホ利用」など、ストレス発散よりも、生きるため・食べるために電源を使った。常に電力の残量にハラハラしていた。子供も状況が理解できる年齢だったので、家族一体となって協力しながら乗り切れた。が、充電不要で子供が時間を潰せる漫画や雑誌を数冊用意しておいた方がよかったと、そのとき初めて知った。(匿名希望さん)

同様に、充電を必要としないパズルゲームやトランプなどが役立ったというユーザーさんも多数おりました!

2.ハンドクリーム

 ハンドクリームを季節問わず常設している。ただの趣味だが、普段から家族や友人に、香りつきハンドクリームで手のマッサージをしてあげている。香りと血行促進でリラックス効果が得られるので、避難生活のストレス解消になればいいと思っていた。そして配給場所に行った際に、同じ列に並ぶ人から「いい香りね」と声をかけてもらったことがきっかけで、翌日マッサージをして差し上げた。自分も被災者として車内避難生活をしていたが、同じ被災者のみなさんに、可能な限りハンドマッサージをさせていただいた。自分も避難生活で荒んでいたので、同じ境遇に立たされた人との交流の重要性を学んだ経験にもなった。(M村さん)

きっと、報道されないだけで、さまざまな場所でおのおのができることをされていたのでしょうね。現代では難しいかもしれませんが、できるときにできる人ができることをしていきたいです!

公式Instagramでいただいた「私達の対策も、紹介して!」

深呼吸

 ヨガでは、深く息を吸い込み、ゆっくり吐き出す深呼吸で、リラックス効果が得られる。誰でも無料でできるので、おすすめ。

アロマ

 お気に入りの香りのアロマキャンドルを車内に置いている。焚き火もそうだが、火のゆらめきも心が落ち着く効果がある。車内で手軽にリラックスできるアロマキャンドルがおすすめ。

知らない人との交流

 もともと人見知りせず、旅先でも話しかける派だ。有事の際は、自分もそうだが、周囲の人もピリピリすると思う。これは、「知らない赤の他人」と理解しあえないことが原因になると思うので、交流して「知ってる赤の他人」になることが重要だと考えている。なので自分の得意を活かして、有事の際は避難生活中でも、コミュニケーションを取ってお互い様精神で助け合いながら乗り越えられたら……と考えている。

日々の記録

 以前、災害時の避難生活者のインタビュー動画で、感じたことや考えたことをノートに書くことで、ストレスや思考を整理できるとやっていた。普段は日記は書いていないが、記録のために、車内に手帳と筆記具も載せている。

軽いストレッチ・散歩

 普段の旅の最中にも軽いストレッチや散歩の時間を取り入れている。体をほぐすと血流がよくなるので、避難時なども効果的。

映画・動画鑑賞・ゲーム

 小さな子供がいるので、普段のクルマ旅でもお気に入りの映画や動画を観られる環境を整えている。ゲーム機も、サブバッテリー&ソーラーパネルのおかげで、充電の心配はない。非常時には大人の私も平常心でいられるか不安なので、とりあえず子供の環境だけは普段と同じように整えている。

ペットとのふれあい

 家族の一員であるペットとの触れ合いは、日常生活でも癒しの時間。有事の際は、もっと癒し効果を発揮すると思う。キャンピングカーオーナーのなかにはペット連れの人も多いと思うが、ペットは避難所に入れない前提でいた方がいい。実家に動物アレルギーの家族がいるため、そこはきちんと考えている。そういう意味でも、キャンピングカーは安心感が高い。また、普段から飼い主のいうことを聞けない子は、有事の際にパニックを起こして、もっということを聞けなくなると思う。以前飼っていた愛犬がそうだった。しかし、キャンピングカーオーナーになり、先輩ユーザーや体験者の話を聞いてから考えが変わり、いまの子は普段からしつけを厳しくしている。

ちょっといい缶詰

ちょっといい缶詰

 過去に、車中泊で避難生活の経験がある。その経験もあり、キャンピングカー乗りになった。災害が起こった後に、よくニュースで専門家が「バランスの取れた食事を心がけよう」と発言をしているが、実際に避難生活を体験した私から言わせてもらえば「バランス」は皆無である。避難生活のリアルは、食べられる物・手に入る物を食べるまで。ポテチしかなかったら、ポテチを食べるしかない。だからそれ以降私が用意しているのが、ちょっといい缶詰。1缶100円程度の物ではなく、4〜500円の物を用意している。


この記事は『キャンプカーマガジン Vol.106』より一部抜粋した内容です。
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