朝は元気だったメンバーが山を降りると……
気付いている方もいると思うが、ジムニーにオーナーは、オフロードバイクにも乗っている人が結構多い。とある日のこと、ペニーレイン・山中さんから「那須くん、オフ車もってるんだよね? 今度林道に行こうよ! イメージオンの戸松さんも、最近林道行きまくってるし、一緒に遊ぼうよ〜」とお誘いがあった。タイミング良く、筆者は全日本レディーストライアルランキング3位の現役ライダーの小玉さんと知り合ったばかり。試しに声を掛けてみると「良いですよ! 誘ってください」との返事。ぐっさんにも今度のアウトドア、もう一回バイクやらない? と聞くと、「前の楽しかったんで、良いですね!」と返事。であれば、小玉さんと山中さんが好きなレベルの林道(ハード系)にしてやろうと画策。筆者の友人の福留さん(ハード系エンデューロ運営スタッフ)に場所とガイドを頼んで日時を決めた。そんな時、4WDプロジェクトへ行ったら工場にオフ車があるのを発見。西川さんに話を持ちかけると「おー楽しそうやん!いく!」と二つ返事。ぐっさん、西川さん、戸松さんは、普通の林道ツーリングと思っているが、仕掛け人の筆者、山中さん、小玉さん、福留さんが先導する廃道アタックツーリングを実行する。
当日、待ち合わせ場所に集合した時に林道の状態を説明。数日前に福留さんが下見を兼ねて現地に入ったところ、台風でヤバいレベルで荒れていた。「滑落しているところは通らないけど気をつけてね!」ということを聞いて約数名が「ハメられた!」と気付いたようだ。
慣れている人とそうでない人との差が明確に疲労度でわかる状態で終了。今回もぐっさんが余裕だったのが悔しいが転倒シーンを頂いたのでOK!
この時点ではみんな元気。しかしこの後の道を見て……
バイクの運搬方法は様々あるからジムニーでもヨユーなのだ
ぐっさんは、現在開発中のレシーバーにバイクのフロントを乗せて引っ張るキャリアを装着。小玉さんはリアカーゴにバイクを固定して現れた。このように軽自動車のジムニーでも工夫すればバイクを運搬して遊びに行くことが可能なのだ。見た感じもカッコ良くてサマになる。
今回使用したジムニー
今回はぐっさんのジムニーと小玉さんのジムニーが参加。ぐっさんのジムニーはタニグチソルブACE40サスとウインチバンパーを装着。小玉さんは仕上がったばかりというワイルド仕様のJB74をドライブしてきた。
ランキング3位のプロライダーが講師を務めて特別講習を開催
小玉さんは全日本レディースクラストライアルランキング3位という実力ある現役ライダー。さらに今シーズンから四輪ドライバーとしてもデビューし、ラリー北海道で初戦2位、第二戦5位入賞を果たしたスーパーウーマンだ。
林道ツーリングに必要な装備
オフロードバイクの必須アイテムがこれ必ず全部揃えてから走りに行こう
ヘルメット
グローブ
モトクロスパンツ
膝カップ
モトクロスブーツ
プレストガード
エルボープロテクター
モトクロスジャージ
ウイリーのやり方を伝授
鬼教官のライディングスクールでもあっという間にウイリー習得
小玉さんのライディングスクールを開校! 低速からのウイリーはフロントのきっかけを利用し、アクセルと重心移動だけでフロントを持ち上げる。教えている時の彼女は鬼になる?
基本を学んだらトライアルセクションに挑戦
鬼教官が大爆笑! でもこの難セクションじゃ仕方ないな
山中氏が持ち込んだマーカーを使って、小玉さんが轍から丸太を乗り越えてその先の木の根っこを超えるセクションを造った。路面が微妙にジュルくてアクセルを開けてもなかなか前に進まない…。ここで、ぐっさんの転倒シーンを2回頂きました!
技① ウィリー
ゆっくりとした走行からフロントを急角度に持ち上げてそのままターンする。そしてリアブレーキで速度をコントロールしながらどこまでも走っていく。本来のトライアルバイクではないのに、小玉さんはまさに手足のようにコントロールしてしまう。これを驚くほどの低速で行うのだから、さすが現役全日本ライダーの上位ランカー、完全に異次元レベルである。
技② アクセルターン
その場でちょっと向きを変えたい場合などに用いるアクセルターン。バイクを倒して、クラッチミート。テールスライドの要領でバイクの向きを変えていく。見ていると簡単そうだが…。
技③ フローティングターン
停車状態から、その場でフロントを持ち上げて180度ターンする。筆者はすごい大技に感じるのだが、小玉さんを見ていたら何でもない時でもちょこちょこともやっている。「それ、大技ですけど…!」というと、「えっ?そうなの?」と驚かれるほど彼女にとっては普通のテクニック。狭い林道などではとても有効なテクニックである。
技④ ジャックナイフ
強くフロントブレーキをかけて、リアタイヤを持ち上げる。フロントがずれないようにタイヤを押し付けつつフロントフォークを縮ませ、リアを持ち上げるのはとても難しい。ここからターンも可能なのだという。