キャンピングカーには世界を変える力がある

目次

大きなポテンシャルを宿したキャンピングカーという名の ”箱舟”

レジャーの道具として誕生したキャンピングカーだが、昨今では単なる道具の域を超え、さまざまな場面で活躍が期待されている。

ここではキャンピングカーに期待される「力」について検証してみよう。

トラックの荷台をキャンピングシェルで架装したキャブコン。比較的大きなモデルが多く、乗車&就寝人数も多めだ。

軽自動車やコンパクトカーをベースにしたモデルたち。ボディサイズが比較的小さいため、機動力は抜群。普段使いも可能だ。

ミニバンやワンボックスをベースにしたバンコン。スペース効率に優れた室内を有効に使うことで、見た目以上に快適空間を構築。

キャンピングカーの特性は今の日本の現状に役立つ

キャンピングカーの魅力は何といっても、思い立ったと同時に旅に出かけられることだ。電車の行き先や発車時刻を調べたり、宿泊先の選定や予約をするなどといった、面倒な作業をせずとも、その場の思いつきや気分次第で出かけられる。移動と宿泊がそれだけで完結するキャンピングカーは、くるま旅の可能性を大いに広げてくれる存在だ。

また、キャンピングカーは「走る部屋」とも表現できる存在だから、愛犬や愛猫といったペットとも行動を共にできる。旅に出る度にペットホテルや親類に預けるという行為が不要になり、文字通り家族の一員ともいうべきペットと一緒に、誰に迷惑をかけることもなく、くるま旅に出かけられるのだ。

そして、ここにきてキャンピングカーの更なる可能性に注目が集まってきている。それは、災害時の「箱舟」としての機能だ。

阪神・淡路大震災から28年、日本の各地を襲う災害は、毎年のように場所と形を変え、甚大な被害を与えている。万が一にも被災した場合、復旧までのライフラインや避難場所の確保が重要になるが、キャンピングカーをそうしたシェルター的役割に利用するというニーズが高まっている。

キャンピングカーの製造販売メーカーなどで構成される「日本RV協会」では、過去、東日本大震災や熊本地震、九州北部豪雨で災害支援を行なった経験もあり、昨今の地域行政機関との間で「災害協定」の締結が積極的に行なわれているのは、この活動を後押しするためのものだ。

日本RV協会が発行した、キャンピングカーの現状や将来の展望をまとめた「キャンピングカー白書2023」によれば、「キャンピングカーは災害時に活躍すると思うか?」との問いに、キャンピングカーオーナーの、実に98%以上が「活躍すると思う」と答えている。キャンピングカーの機動力やその特性を熟知するキャンピングカーオーナーの意見だから、説得力がある。

このようにキャンピングカーはレジャーとしての使い方のみならず、災害時の力強い味方にもなる。最新ではコロナ禍における隔離療養や巡回ワクチン接種カーなどとしての活用など、キャンピングカーの持つ特性が、今の日本のおかれている状況に合致している。そう、キャンピングカーには世界を変える力が宿っているのだ。

キャンピングカーの魅力

1.時間の制約を受けない

「思い立ったが吉日」という言葉は、キャンピングカーにこそ相応しい。移動はキャンピングカーで、宿泊もキャンピングカーで、となれば旅の時間割は自由自在に決められる。時間の制約とは無縁の存在だ。

2.ペットも一緒に移動できる

家族の一員であるペットと一緒に旅行をする場合、航空会社や鉄道会社によっては、細かな規定が存在し、それをクリアするにはかなり時間を取られる。しかし、キャンピングカーならそんな煩雑さとは無縁だ。

3.災害時の”箱舟“として機能

自然災害の多い日本。地震や雷雨による災害に直面した時、キャンピングカーは文字通り”箱舟“として機能する。安心とプライベートを確保することが可能で、一時的に生活することさえ可能だ。

マナー10ヵ条

ルール1 長期滞在を行わない
ルール2 キャンプ行為は行わない
ルール3 許可なく公共の電源を使用しない
ルール4 ゴミの不法投棄はしない
ルール5 トイレ処理は控える
ルール6 グレータンクの排水は行わない
ルール7 発電機の使用には注意を払う
ルール8 オフ会の待ち合わせは慎重に
ルール9 車椅子マークのところには駐車しない
ルール10 無駄なアイドリングはしない

マナーを守って楽しく快適なくるま旅を

時間に制約されることのないキャンピングカーだが、その使い方によって、周りに迷惑をかけている場合もある。

昨今、問題となっているのが、駐車場を長期間に渡って占有したり、中にはイスやテーブルを持ち出してキャンプを楽しんだり、仲間を集めてオフ会を開いている人々や、洗った洗濯物を干すなどの行為を平然としてしまう人がいることだ。

もちろん、マナーを心得ている車中泊派ユーザーが多数だが、今一度、そしてこれから車中泊を楽しもうと思っている人に向け、日本RV協会が注意を促しているこの「公共駐車場におけるマナー10ヵ条」に目を通して欲しい。一歩間違えれば大きな事故にもなりかねない事例もあるため、安心・安全に楽しむためにRVパークやくるま旅施設の利用もおすすめする。

RVパーク・くるま旅施設では、施設ごとにしていい行為と、してはならない行為が異なることもあり、利用する前に確認しておくことが大切だ。

みんなのちょっとした心掛けが、くるま旅をさらに楽しいものにしてくれるはずだ。

続きは雑誌でご確認ください。
https://www.fujisan.co.jp/product/1281703604/

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